巷でたたかれやすい奨学金制度。
一部報道では社会に出た瞬間に借金を背負うという意味合いで、奨学金は悪だと言い切るものもあります。
ですが、奨学金のおかげで大学に行ける人がいるのも事実です。
私も在学中は、日本学生支援機構から約400万円のお金を借り、約8年間で完済しました。
今回の記事では、私自身が奨学金を借りて、大学生活はどうだったのか、実際に返済してどうだったのかの体験を書いていこうと思います。
- 大学生時代は月8万円の奨学金を借りていました
- 大学は地元を離れた私大で、一人暮らしをしていました
- 社会人となっては2社を経験(転職歴あり)
それでは、始めましょう
奨学金の総額と使いみち
私が借りた奨学金の総額は、3,780,000円でした。
月額80,000円をお借りしていた計算ですね。
県外の私大で一人暮らしをするには、お金がかかります。
行きたい国立大学には学力が到達しなかったため、少しでも家計の負担を減らそう(妹が二人いました)と考えて、奨学金を借りました。
大学入学後、スーパーでのアルバイトもはじめましたが、最初の1ヶ月は給料が入らず、高校の時に短期バイトで貯めたお金は一気になくなりました。
そのため奨学金を最初の2ヶ月は50,000円でお借りしましたが、家賃38,500円を支払ってすぐ、足りないことに気づき、契約を変更しました。
教科書代が高かったです。
学費と光熱費は両親に払ってもらっていました。
そんなこんなで、奨学金とアルバイト代で日々の生活費やサークルでの活動代、車の合宿免許代、卒業旅行の費用など、学費と光熱費を除く、大学生活のほぼすべての費用を賄い、卒業時には謎に100万円以上貯金がありました(笑)。
いろいろと文句のいわれることの多い奨学金制度ですが、私は間違いなくこの制度のおかげで充実した楽しい大学生活を送ることができました。
奨学金返済のお話
返還誓約書が届く
楽しい大学生活も終盤になったある日、奨学金制度の日本学生支援機構から、返還誓約書という名の怖いお手紙が来ます。
これをもとに借りた金額を返済することを誓約し、毎月いくらずつ支払っていくかを決めていきます。
「毎月返済型」と「毎月返済(低額)+賞与のハイブリッド型」があるのですが、私は「毎月返済型」を選びました。
この選択がよかったです…本当に。
初めての社会人生活
大学を卒業し、初めての社会人生活で会計事務所に入社した私は、仕事を覚えながら、社会保険労務士の勉強をしていました。
また大学時代の土地から、Uターンして地元での就職をしたため、大学時代の友達にもなかなか会えず、ほとんど勉強ばかりの生活でした。
実家だったこともあり、初任給からお金が貯まりだし、使う予定もなかったので、毎月10万円前後、繰り上げ返済に回していました。
総額としては、この時期に約200万円くらい、返済しました。
特に、返済の最初のうちは利息の割合が高いため、元本を一気に減らせる繰り上げ返済は効果的だったなと思っています。
今思えば少しくらい、投資信託を積立てておけばよかったな(笑)。
また、会計事務所では賞与がなかったので、毎月返済にしておいて本当に良かったです。
2019年度の調査で、賞与が支払われた会社の割合は約7割とのことです。
つまり、約3割の会社は、賞与が出ていないということですね。
賞与はあるものだと勝手に思っていました。
2社目での社会人生活
社会保険労務士試験に合格したものの、私の地元では仕事がなく(笑)、25歳で独立も早すぎるなと思ったため、ある程度都会の大学生活をした土地に、引っ越し&転職をしました。
寮に入ったもののあまりなじむことができず、一人暮らしをしたりしていました。
無駄に引っ越しをして、お金を無駄使いしてしまったなと思います。
ここでも基本は繰り上げ返済をしていました。
毎月5万円くらい、総額100万円ほどでしょうか。
その後は利息の負担も小さくなったため、繰り上げ返済をせず、規定通りに返済をしていました。
趣味の登山にお金を使ったり、資格試験のセミナーなどにお金を使ってましたね。
全額返済しました
最終的には、結婚し、家のリノベーションをした後、ある程度生活に余裕ができたところで、今までの貯金を使い、残額50万円ほどを一気に返済しました。
毎月の給与から、17,762円ずつ引かれていくことに、耐え切れませんでした。
結構大きいですしね。
本来は20年で返すところを、8年弱で返済したことになります。
全額返済すると
全額返済をすると「返還完了書」が送付されてきます。
とりあえずの記念にはなりますね。
また、奨学金を返す時の保証を人的保証ではなく、機関保証にしていた方は、保証料の返戻があります。
保証料の総額は、上にも書いた返還誓約書に記載がされています。
早めに返還が完了すると結構うれしい額が返ってきます。
私は保証料約200,000円の内、110,000円が返ってきました。
単純計算で1年間、約5,000円の保証料ということですね。
私見 奨学金は悪いのか
冒頭にも書いたように、社会に出た瞬間から借金を背負うというのはあまり気持ちのよいものではありません。
奨学金は滞納すると、ブラックリストに記載され、クレジットカードの作成などができなくなります。
私はリーマンショック後に卒業しましたが、運よく就職、転職ができ、幸運だったと思っています。
奨学金がなければ、私の大学生活は勉強の時間以外は、全てバイトに明け暮れるものになっていたでしょう。
その時間をなくし、無為な時間であれ、友達や先輩、後輩との時間に貴重な時間を使うことができました。
そう考えると、私はどうしても奨学金が悪いものということはできません。
なぜなら、大学生活は私の人生でとても楽しく素晴らしいものであり、奨学金はその手助けをしてくれたからです。
まとめ【私は奨学金を借りてよかったと思っています】
いかがでしたでしょうか。
今回は奨学金の返済について、私の体験談を書きました。
繰り返しになりますが、私の大学生活は友達に恵まれ、サークル活動や資格取得もでき、充実したものだったと言い切ることができます
そのような大学生活を送るために奨学金が助けてくれたことは、間違いありません。
皆様の参考になれば幸いです。
それではまた次の記事でお会いしましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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